介護を必要とする高齢者(寝たきり老人)の原因の一つに骨折があります。
特に転倒による骨折により寝たきりになる方が増えています。
今回は骨について考えてみます。
あなたの体には何個の骨があるかご存知ですか?
あなたの体は206個の骨で支えられています。
骨は、コラーゲンの表面にカルシウムやリンなどのミネラルが沈着したものです。
骨の役割は
・身体を支える
・臓器を守る
・カルシウムの蓄積
・血液の産生(骨髄)
です。
骨は体を支える支柱としての役割の他、脳や心臓、肺など体の大切な臓器を外部の衝撃から守る、保護器官としての働きを持っています。
また、カルシウムを蓄え、それを供給する役割も担っています。
カルシウムは、体のあらゆる細胞の機能を調節していて、生命維持には欠かせない重要なものです。
体重60Kgの人で、約1Kgのカルシウムが体内にあり、その99%が骨や歯に含まれています。
残りの1%は血液中や細胞内にあり、その量は常に一定に保たれています。
そのため、食事からのカルシウムの摂取量が足りず、血液中や細胞内のカルシウムが不足すると、骨のカルシウムが少しずつ血液や体液に溶けだして、全身の細胞に補給するシステムになっています。
また、骨の中心部の空洞には骨髄が詰まっていて、赤血球・白血球・血小板などが作られています。
(骨付きから揚げを思い出して下さい。)
骨も生まれ変わっているのをご存知ですか?
3年で新しい骨に変わっています。
骨は頑丈で一生変化しないように思われがちですが、髪の毛や皮膚と同じように新陳代謝を繰り返すことで健康でしなやかな状態を保っています。
健康な骨が毎回生まれるためには、日ごろからのケアが大切です。
骨の素はコラーゲンです。
コラーゲンはどこから摂り入れますか?
もちろん食事からです。
また、骨に必要ものとして
・カルシウム
・ビタミンD
・マグネシウム
・リン
があります。
これらはバランスとれた食事を摂ることにより補給できますが、特筆すべきはビタミンDです。
ビタミンDは日光の紫外線が皮膚にあたることにより生成されます。
個人的には近年、日焼けの弊害が報じられるようになってから不健康な人が増えたように思えます。
30分程度の日光浴はいいことばかりです。
ビタミンDは作られるし、ハッピーホルモンと呼ばれるセロトニンも分泌されます。
セロトニンの詳しい働きは別の機会にご紹介します。
丈夫で健康な骨を維持することは、将来、寝たきりなる予防にもなります。
ピンピンコロリ(PPK)を目指すには必須課題となります。
ぜひ、もう一度、自分の骨の再確認を行って下さい。